新型ハリアーはPHEVも含めてリセールが悪い?売却時の注意点

新型ハリアーはPHEVも含めてリセールが悪い?売却時の注意点

TOYOTAハリアー公式

トヨタの人気SUV「ハリアー」は、高級感と実用性を兼ね備えた1台として多くのユーザーから支持を集めてきました。しかし、新型ハリアーはリセールが悪いのかと検索する人が増えているように、特にPHEV(プラグインハイブリッド)モデルに関しては、リセールに不安を感じている方も少なくありません。

実際、PHEVのリセールが悪い理由には、価格の高さやバッテリーへの不安、インフラ環境の整備状況など、さまざまな背景があります。

一方で、リセールバリューが高いグレードも存在しており、購入時にどのモデルを選ぶかによって、将来の価値に大きな差が出るのが現実です。この記事では、5年後の価値はどこまで下がるのか?といった内容を実データに基づいて分析し、ハイブリッドモデルとの比較で見える差や、80系モデルのリセール予想にも触れながら、総合的にハリアーの価値を検証していきます。

ハリアーの購入を検討中の方にとって、後悔しない選択のための有益な情報をお届けしますので、ぜひご覧ください。

記事のポイント

  • PHEVのリセールが悪い具体的な理由
  • ハリアーでリセールバリューが高いグレード
  • 5年後や将来的な価値の下がり方を予測
  • リセールを意識した購入・装備選びのポイント

新型ハリアーはリセールが悪い?PHEVでも高値は期待できないのか

新型ハリアーはリセールが悪い?PHEVでも高値は期待できないのか

TOYOTAハリアー公式

  • PHEVのリセールが悪い理由
  • リセールバリューが高いグレード
  • 5年後の価値はどこまで下がるのか?
  • ハイブリッドモデルとの比較で見える差
  • 80系モデルのリセール予想
  • なぜリセールは下がる?その背景を解説

PHEVのリセールが悪い理由

新型ハリアーPHEVのリセールが悪い理由

ラグジュアリーモーターズ・イメージ

PHEV(プラグインハイブリッド車)のリセールバリューが悪い理由は、いくつかの要素があります。まず最初に押さえておきたいのは、PHEVは新車価格が高く設定されているという点です。搭載されているリチウムイオンバッテリーのコストが高く、システム自体も複雑なため、その分車両価格に上乗せされています。

しかし、ユーザーにとってその価格に見合う恩恵を感じにくいケースが多く、特に中古車市場では価格に対する価値を厳しく判断される傾向があります。

加えて、中古車市場では「電動車=バッテリー劣化の懸念」という印象が根強く残っていることも理由の一つです。たとえバッテリーの性能が十分に保たれていたとしても、購入希望者からすると数年落ちのPHEVは「安心して長く乗れるのか?」という不安が先に立ちます。その結果、リセール時の評価はどうしても控えめになります。

また、充電環境の整備状況も影響しています。都市部では充電スタンドの設置が進んでいる一方、地方ではまだ十分とはいえません。購入検討者が充電環境に不安を感じる場合、PHEVを選択肢から外してしまうことも少なくないのです。このように、使用環境の違いが中古車の需要を大きく左右します。

さらに、補助金の影響も無視できません。新車購入時には国や自治体から補助金が支給されるため、初期費用が抑えられます。しかし、中古車にはこの補助金が適用されないので、相対的に割高に感じられてしまいます。この価格感のズレが、中古市場での価値を押し下げる原因となっているのです。

総合的に見ると、PHEVは技術的に優れた車であるものの、リセール市場においては「高価格・不透明なバッテリー性能・インフラ整備の地域差」といった課題を抱えており、それが「リセールが悪い」と言われる原因につながっているといえるでしょう。

リセールバリューが高いグレード

新型ハリアーのリセールバリューが高いグレード

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ハリアーの中でもリセールバリューが高いとされているグレードは、「2.0 G」や「2.0 Z レザーパッケージ」といったガソリンモデルが中心です。この傾向は中古車オークションの取引データからも明らかで、同一条件下で比較した場合、上級グレードよりもベーシックなGグレードのほうが高い割合で価値を保っているケースが多くなっています。

この理由の一つは、新車価格と中古車価格のバランスにあります。ガソリンモデルのGグレードは新車価格が比較的控えめであるため、リセール時にも価格差が小さくなり、「損失額」が少なくなるのです。つまり、同じ金額で売却したとしても、購入時の価格が安いため、リセールバリューの数値が高くなるというわけです。

一方で「Zレザーパッケージ」のような上位グレードも根強い人気を持っています。これは、外観の高級感や装備の充実度が高く、次のオーナーにとっても魅力的な要素が多いためです。特にホワイトパールやブラックといった定番カラー、そして調光パノラマルーフなどの人気オプションが装備されている車両は、高値で取引される傾向にあります。

ただし、すべてのZ系グレードが高リセールを維持できるわけではありません。装備が過剰だったり、カラーが不人気色だった場合には、リセールバリューは平均よりも下がってしまいます。ですから、高リセールを狙うのであれば「Gグレード+定番カラー+最低限の人気オプション」がもっともバランスの良い車種といえるでしょう。

このように、購入時の価格、装備内容、カラーなどの組み合わせによってリセールバリューは大きく変動します。購入前に将来の売却を見据えてグレードや仕様を選ぶことが、結果的にコストパフォーマンスの高いカーライフにつながるのです。

5年後の価値はどこまで下がるのか?

新型ハリアーは5年後の価値はどこまで下がるのか?

ラグジュアリーモーターズ・イメージ

ハリアーのリセールバリューは、5年後にどこまで下がるのかが多くの購入希望者にとって関心のあるポイントです。データから見る限り、5年落ちのガソリンモデルでは概ね残価率が60%前後、ハイブリッドモデルでは50%台にまで下がる傾向が見られます。

5年という期間は、自動車にとってちょうど「耐久性」と「先進性」のバランスが問われ始める時期です。走行距離も5万~7万km程度に達していることが多く、消耗部品の交換が本格化する時期でもあります。このタイミングになると、購入検討者の視点も「長く乗れるか」「今後の維持費はどうか」といった点にシフトします。そのため、リセールバリューが自然と落ち込みやすいのです。

特に上級グレードの場合、新車価格が高いために5年後の買取額が大幅に下がったように感じやすく、「値落ち感」が強くなります。実際には装備や機能の分だけ価値があるのですが、中古車市場では「価格>装備」が重視されることが多く、そこが評価とのギャップとなるのです。

また、5年後にモデルチェンジやフルモデルチェンジが控えている場合は、さらに価値が下がる傾向にあります。ハリアーの場合、2020年にフルモデルチェンジがあったため、次の大きな改良は2025~2026年と予想されます。この時期と重なる5年落ち車両は、販売価格の下落が加速する可能性が高いでしょう。

それでも、ボディカラーやオプションの選定次第では、下落幅を最小限に抑えることは可能です。人気色であるホワイトパールやブラック、そして調光パノラマルーフなどの装備がある車両は、5年後でも比較的高い評価を受ける傾向があります。

ハイブリッドモデルとの比較で見える差

新型ハリアーのハイブリッドモデルとの比較で見える差

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ガソリンモデルとハイブリッドモデルをリセールの観点から比較すると、それぞれに明確な特徴があります。まず、ガソリンモデルは新車価格が抑えられている分、中古車市場でも手ごろな価格帯で流通しています。これが需要を押し上げ、リセールバリューを支えている一因です。

一方、ハイブリッドモデルは燃費性能が高く、環境性能にも優れているため、エコ志向の強いユーザーからは根強い人気があります。しかし、購入価格が高いため、中古車市場では「価格と内容のバランス」が慎重に見られます。結果として、ハイブリッドであってもリセール率が下がってしまうこともあります。

もう一つ注目すべきは、バッテリーの存在です。ハイブリッドカーはバッテリーの劣化が心配されるため、中古市場では敬遠されがちです。実際には10万km以上問題なく走れるケースが多いのですが、バッテリーに関する不安が買い手の心理に影響を与えるため、査定額は思ったほど伸びません。

一方で、ハイブリッドの中でも「Zレザーパッケージ」などの装備充実グレードは、上質な内装や外観が評価され、高リセールを維持することもあります。ここで差が出るのは、見た目や装備の「価値を感じる」かどうか。つまり、機能性よりも印象やブランド性がリセールに強く作用するということです。

このように、燃費性能だけではなく、装備・価格・イメージといった総合的な観点から見ると、ハイブリッドモデルのリセールは一概に「高い」とは言えない部分もあります。購入を検討する際には、ガソリンとハイブリッドの価格差と将来の売却価値を冷静に比較し、自分にとって最適な選択をすることが重要です。

80系モデルのリセール予想

新型ハリアー80系モデルのリセール予想

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80系ハリアーのリセール予想を考える際、重要なのは現在の中古車市場の動向と過去モデルの推移です。

ハリアーは元々トヨタの人気SUVとして長年支持されてきた車種ですが、80系になってからは販売台数の増加と装備の充実により、リセールにも一定の期待が寄せられています。しかし、すべてのグレードが高リセールというわけではなく、差が生じているのが実情です。

まず、ガソリンモデルの中でも「G」や「Zレザーパッケージ」などのミドルから上級グレードは、リセールが比較的安定しています。新車価格と装備のバランスが良く、需要も高いためです。一方で、価格が高めに設定されている「PHEV Z」などは、数年後の価値がやや不安定と予測されています。理由は、新車価格が高すぎることで、数年後の中古市場での買い手が限られるからです。

実際に3年後、5年後の残価率を見ても、ガソリンモデルはおおむね70~80%前後を維持していますが、ハイブリッドやPHEVになると60%台前半、またはそれ以下まで落ち込む傾向があります。特にPHEVは75%を切る残価率が報告されており、今後の需要拡大がなければ更なる下落も想定されます。

また、モデルチェンジのタイミングも重要です。80系ハリアーは2020年に登場したため、2025~2026年頃には一部改良や新モデルの発表が予測されます。その直前のタイミングではリセールが落ち込む可能性があるため、売却時期にも注意が必要です。

総じて、80系ハリアーのリセールはグレードや売却タイミングによって大きく異なります。高く売却したいと考えているなら、人気グレードの選択と売却時期の見極めがカギを握るでしょう。

なぜリセールは下がる?その背景を解説

なぜ新型ハリアーのリセールは下がる?その背景を解説

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リセールバリューが下がる背景には、単に車両の性能だけでなく、市場環境やユーザーの心理、経済的要素など多角的な要因が存在しています。ハリアーに限らず、どの車種でもリセールに影響を及ぼす共通のメカニズムがありますが、ここではハリアーに焦点を当てて、その具体的な背景を解説します。

まず一つ目の要因は「モデルの供給過多」です。ハリアーはトヨタ全店舗で販売されるようになったことで、他モデルと比べて販売台数が多くなっています。市場に出回る台数が増えると中古車としての希少性が薄れ、結果的に買取価格が下がる傾向があります。これは需要と供給のバランスに基づくものであり、人気モデルであっても例外ではありません。

次に挙げられるのが「グレード選びの失敗」です。例えば、豪華装備を満載した高額グレードであっても、必ずしも中古市場での需要があるとは限りません。リセールを意識するのであれば、装備よりも“コスパの良さ”が重視されるグレードの方が有利なことが多いのです。市場が求めていない仕様の車両は、どうしても評価が低くなりやすくなります。

さらに、モデルチェンジやマイナーチェンジのタイミングも影響します。新型が登場すると、従来モデルは“旧型”というイメージが付き、相場が一気に下がるケースが珍しくありません。特にハリアーのような人気SUVは競合車種が多く、他社の新型SUVの影響も無視できません。

このように、リセールが下がる背景には「販売戦略」「グレード戦略」「市場の動向」「タイミング」といった要因が複雑に絡み合っています。車を購入する際は、購入直後だけでなく、数年後の価値も見据えて判断することが大切です。

新型ハリアーのリセールは悪いのか?PHEV購入前に知るべきこと

新型ハリアーのリセールは悪いのか?PHEV購入前に知るべきこと

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  • 人気がないのは本当?購入時の注意点
  • リセールを意識したオプション選び
  • PHEVの中古購入を検討する際のポイント
  • 新型ハリアーのリセール予想
  • 最新動向から見るリセールの変化
  • 何ヶ月待ち?納期の長さと価値の関係性

人気がないのは本当?購入時の注意点

新型ハリアーが人気がないのは本当?購入時の注意点

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「ハリアーは人気がないのでは?」という声も聞かれるようになりましたが、実際にはグレードやモデルによって人気に差があるのが実情です。特にPHEVモデルに関しては、「価格の高さ」「充電環境の制約」などから購入を見送る人が多く、人気が伸び悩んでいる傾向があります。

新型ハリアー自体はデザイン性や内装の質感に優れており、多くのユーザーから一定の評価を受けています。しかし、全体の人気を押し上げるには「購入しやすさ」が重要です。ハリアーPHEVは車両価格が600万円超と高額であり、それに見合う燃費性能や維持費のメリットを感じにくい人にとっては、選びにくい存在になっています。

また、納期の長期化も人気に影を落とす一因です。特に人気グレードや人気カラーは納期が数ヶ月以上かかることがあり、「欲しい時に手に入らない」という状況が購入意欲を低下させています。さらに、今後のモデルチェンジを見越して様子見をする人も多く、タイミング的な影響も無視できません。

購入時の注意点としては、まず「人気グレードと不人気グレードの差」をしっかり見極めることが重要です。たとえば、ZレザーパッケージやGグレードは中古市場でも一定の需要がありますが、装備が少ないSグレードや特定のボディカラーは売却時に苦戦する可能性があります。

次に「リセールに強い装備」を選ぶこと。例えば、調光パノラマルーフやブラック系・ホワイト系のボディカラーは、人気が高く査定額にも反映されやすい傾向にあります。逆に、カスタムパーツや個性的すぎる色は、リセールにマイナスとなる可能性もあるため注意が必要です。

このように、ハリアーが“人気がない”というよりは、「特定モデルの選択とタイミング」が購入の成否を分けていると考えるべきです。

リセールを意識したオプション選び

新型ハリアーのリセールを意識したオプション選び

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ハリアーを購入する際、リセールを意識したオプション選びは非常に重要です。装備の選択次第で数年後の査定額に大きな差が生まれるため、「今欲しい装備」だけでなく「将来価値が残る装備」も視野に入れて検討することが求められます。

まず第一に注目すべきは「調光パノラマルーフ」です。このオプションはオプション価格が20万円ほどと高額ですが、中古市場でも非常に人気が高く、装着されているだけで査定時にプラス評価されやすい装備の一つです。とくにZ系グレードとの相性が良く、総合的な魅力を底上げする要素として重宝されています。

次に「パノラミックビューモニター」も外せません。これは駐車時の安全性向上に貢献するだけでなく、輸出市場でも重視される装備です。そのため、日本国内のみならず、海外輸出を前提にした買取でも高く評価される傾向があります。

また「JBL付きのメーカーオプションナビ」も、プレミアム感を演出する重要なアイテムです。ただし、単体での査定額アップは限定的であり、他の人気装備との組み合わせで真価を発揮する装備といえます。ナビ単体ではなく、総合的な仕様で判断されることを意識しましょう。

加えて、エアロキット(モデリスタやTRD)などの外装パーツも見逃せません。フルキット装備であれば価値が上がることがありますが、部分的な装着や個性が強すぎる仕様は逆に評価が下がるケースもあるため、バランスの取れたカスタマイズが求められます。

最後に「人気カラーの選定」もリセールに直結する要素です。ホワイトパール、ブラックといった定番カラーは中古市場でも評価が安定しており、無難かつ堅実な選択となります。

オプション選びは“自己満足”になりがちですが、数年後の資産価値という観点で考えることが、後悔しないカーライフにつながるのです。

PHEVの中古購入を検討する際のポイント

新型ハリアーPHEVの中古購入を検討する際のポイント

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PHEV(プラグインハイブリッド車)の中古車を検討する場合、いくつかの重要なチェックポイントがあります。新車価格が高額な分、中古で購入すればコストを抑えられる魅力がありますが、購入後の維持費や性能、将来のリセールバリューまで含めて慎重な判断が求められます。

まず確認すべきは「バッテリーの状態」です。PHEVは電気とガソリンのハイブリッドで走る構造上、大容量のバッテリーが搭載されています。

しかしこのバッテリーは、年数と走行距離に応じて劣化するため、充電可能な容量が減少し、EV走行距離が短くなることがあります。販売店や前オーナーがどのように充電を行っていたかも、バッテリー寿命に関係するため、記録簿や点検履歴を確認することが大切です。

次に「充電環境」を自身の生活圏に整えられるかどうかも考慮すべきポイントです。自宅に充電設備がない場合、外部の充電ステーションに頼る必要があり、利用可能な場所や時間帯によっては日常の使い勝手に大きな差が出ます。特に都市部やマンション住まいの方は、充電の利便性が低ければPHEV本来の魅力を十分に活かせない可能性があります。

また、中古車市場における「PHEVのリセールバリュー」もまだ安定していないのが現状です。新車価格が高額であった反面、中古車としては値崩れしやすく、数年落ちで大きく価格が下がっている個体も多く見られます。つまり、中古で購入した場合、買い取りや下取りの際にさらに安値になるリスクを抱えることになります。

このように、PHEVの中古購入はメリットもありますが、電動化技術に関する理解やライフスタイルとの相性が重要になります。燃費の良さや静かな走行性能といった恩恵を最大限活かすには、購入前に「使用環境」「車両の状態」「将来の価値」の3点をしっかり見極めることが不可欠です。

新型ハリアーのリセール予想

新型ハリアーのリセール予想

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新型ハリアーのリセール予想を立てるうえで注目すべきなのは、トヨタ車全般に共通する「ブランド力」と「中古車市場での需要の高さ」です。特にSUVブームが続く中で、ハリアーはそのデザイン性や使い勝手の良さから、多くのファンを獲得していますが、すべてのグレードが高リセールというわけではなく、予測にはいくつかの要素を整理する必要があります。

2025年時点での新型ハリアーは、3年後においても80%前後の残価率を維持する可能性が高いと見られています。特にガソリンモデルの「G」や「Z」グレードは新車価格とのバランスが良く、リセールに強い構成となっています。加えて、ホワイトパールやブラックといった定番色を選ぶことで、売却時の査定評価を高めやすくなります。

一方、PHEVやハイブリッド上位モデルの「Zレザーパッケージ」などは、新車価格が高額な分、数年後の売却時に価格の落差が大きくなるリスクがあります。高額なオプション装備が必ずしも評価に反映されるわけではなく、あくまで「需要のあるグレード・仕様」であるかが鍵を握ります。

加えて、今後のモデルチェンジや一部改良のスケジュールもリセールに影響します。例えば、2025年6月にはマイナーチェンジの可能性が示唆されており、それを機に現行型の相場が一時的に下がる可能性もあります。こうした市場の動きを見据えて購入と売却のタイミングを考えることが、リセールを最大限に活かすコツとなるでしょう。

新型ハリアーは今後も高水準のリセールを維持する可能性がありますが、選ぶグレード・オプション、そして売却時期によって、その価値は大きく変動します。損をしないためには、目先の価格や装備だけでなく、数年後の出口戦略まで見据える目が求められます。

最新動向から見るリセールの変化

最新動向から見る新型ハリアーのリセールの変化

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ここ数年でSUV市場の競争が激化する中、ハリアーのリセールバリューにも微妙な変化が表れています。以前は「ハリアー=リセール最強SUV」と言われるほどの地位を築いていましたが、近年はモデルの多様化や中古車流通量の増加により、その価値に陰りが見える場面も出てきました。

まず注目すべきは、ハリアーの「売れ筋グレード」が中古市場に多く流通しているという点です。たとえばZ系やG系は人気が高く、購入時には高リセールが期待できる一方で、中古車市場では供給過多に陥ることがあります。この場合、競合する中古車の数が多くなるため、買取価格が思ったほど伸びないケースも珍しくありません。

さらに最近では、輸出需要の影響も変化してきています。以前はアジア市場への輸出によって国内相場が高騰していた時期もありましたが、各国の輸入規制や為替相場の影響により、今ではその恩恵がやや薄れている状況です。そのため、かつてのように「買えば高く売れる」という単純な構図が成り立たなくなっています。

また、新車の納期が長期化していた2022~2023年頃には、納車待ちに耐えられないユーザーが中古車市場に流れ、リセール価格を押し上げる現象もありました。しかし現在では生産体制も安定しつつあり、新車の供給も戻ってきていることから、中古車の価格も緩やかに下落傾向にあります。

このように、リセールバリューは固定されたものではなく、社会情勢や市場の動向に大きく左右される性質を持ちます。これからハリアーを購入・売却する人にとっては、単に現在の買取相場を参考にするのではなく、数ヶ月先、数年先の動向を見据えた判断がより重要になってきています。

何ヶ月待ち?納期の長さと価値の関係性

何ヶ月待ち?新型ハリアーの納期の長さと価値の関係性

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新型ハリアーの納期は、選択するグレードやオプションによって大きく異なります。2025年時点の情報によると、ガソリンモデルであれば2〜3ヶ月程度、ハイブリッドではおおむね1ヶ月前後、そしてPHEVモデルに関しては一部のディーラーでオーダー停止も見られるなど、供給が不安定な状況が続いています。

こうした納期の違いは、そのまま車のリセール価値にも影響を与えます。たとえば、納期が長い=入手困難であると認識されると、中古市場での価値が一時的に高騰する傾向があります。これは、すぐに車が必要なユーザーが「新車を待てない」ことから、中古車に対して高値を出すことをいとわないからです。

一方で、納期が短くなってくると中古車の希少価値が下がり、リセールバリューも落ち着く傾向にあります。このように「新車の納期=中古市場での供給量」に直結するため、需要と供給のバランスがリセール価格にダイレクトに影響するのです。

さらに、納期の長さには別の見方もあります。例えば、新型車やフルモデルチェンジ直後は生産が追いつかず納期が長くなることがありますが、その分だけ人気や期待値も高く、中古市場でも強い相場を維持しやすくなります。反対に、納期が極端に短い=在庫が潤沢、あるいは人気がやや落ち着いてきたとも受け取れるため、リセールにもややネガティブな影響を及ぼします。

このように、納期は単なる待ち時間ではなく、リセール価値を予測するうえで重要な指標の一つです。ハリアーのように人気車種であっても、購入タイミングや流通量の影響によって、数ヶ月後の価値は変動します。納期の動向を定期的にチェックし、購入時と売却時の市場を見比べる姿勢が求められます。

総括:新型ハリアーのPHEVも含めリセールは悪いのか

記事のポイントをまとめます。

PHEVは新車価格が高く、中古市場で割高に見られがち

バッテリーの劣化懸念が中古市場で評価を下げる

充電インフラの地域格差が需要を左右する

新車購入時の補助金が中古車には適用されない

ガソリンモデル「G」「Z」グレードはリセールが安定している

高額な上位グレードは中古での「値落ち感」が大きい

5年後にはガソリンモデルで残価60%、ハイブリッドで50%台まで低下

PHEVの残価率は3年で75%を下回る傾向

モデルチェンジの直前はリセールが急落しやすい

ハイブリッドはバッテリー劣化の不安からリセールに差が出やすい

装備よりも価格と需要のバランスがリセールに影響

人気カラー(白・黒)や調光パノラマルーフは査定でプラス要素

中古市場の供給過多で相場が下がることがある

輸出需要の変化によりリセールの安定性が下がっている

納期が長いモデルは中古で高値になりやすいが一時的な現象