
フィアット公式
世代を超えて愛される「ルパン三世」とイタリアの自動車メーカー「フィアット」。この二つのアイコンが交差するフィアットのルパン三世コラボレーションは、多くのファンにとって特別さを持っています。
この記事では、ルパン三世が乗っているフィアットの車は?という基本的な疑問から、旧車としての魅力、そして作中で描かれる驚くべきスペックまで深く掘り下げていきます。また、ルパンがフィアット500に乗る理由は?といった、物語の背景にある興味深いエピソードも紹介します。
現実世界に目を向ければ、特別なルパンモデルとして登場する限定車の一覧や、その値段と価格が気になるところです。しかし、フィアット500はやめとけという声や、フィアット500はもう買えないといった生産終了の話題もあり、購入を迷う要因も少なくありません。
本記事では、作中のルパンカラーを忠実に再現したプラモデルの情報から、中古市場での賢い探し方まで、ファンの方が本当に知りたい情報をお届けしていきます。
記事のポイント
- ルパン三世とフィアットの関係性
- 作中モデルと公式限定車の詳細なスペック
- 限定車の価格設定や中古市場での賢い入手方法
- 購入前に知っておきたい客観的な評判や注意点
フィアットとルパンコラボの歴史と作中での搭乗

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- ルパン三世が乗っている車は?
- ルパンがこの車に乗る理由
- 旧車?劇中のスペックは?
- ルパンカラーはどれ?
- プラモデルも人気
ルパン三世が乗っている車は?

ラグジュアリーモーターズ・イメージ
アニメ「ルパン三世」で、主人公のルパンが縦横無尽に乗りこなす黄色いコンパクトカー。この車の正体は、イタリアの自動車メーカー、フィアットが1957年から1975年にかけて生産した2代目「フィアット・NUOVA 500(ヌォーヴァ・チンクエチェント)」です。
このNUOVA 500は、戦後イタリアの経済復興期に「国民車」として絶大な人気を博した歴史的な大衆車であり、多くの人々の暮らしを支えました。時折、ルパンの車は初代フィアット500「トポリーノ」と混同されることがありますが、トポリーノは戦前に設計された全く別のモデルで、デザインも大きく異なります。
ルパンの相棒として数々の危機を乗り越えてきたのは、この2代目NUOVA 500なのです。作品の中で単なる乗り物としてではなく、時には仲間のように、時には秘密兵器のように描かれ、物語に欠かせない存在感を示しています。
ルパンがこの車に乗る理由

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ルパン三世がなぜ、世界的な大泥棒でありながら大衆車のフィアット500に乗るようになったのでしょうか。その背景には、アニメ制作の裏話と、キャラクター設定への深い配慮がありました。
もともと、アニメシリーズの初期構想では、ルパンの愛車は「メルセデス・ベンツSSK」という希少な高級クラシックカーでした。しかし、この車の複雑なディテールはアニメーションで表現するのが非常に困難であったため、制作現場では新たな愛車の選定が検討されます。
その際に、TVシリーズPART1の作画監督を務めた故・大塚康生氏が、自身の愛車でもあったフィアットNUOVA 500を強く推薦しました。小型でシンプルな構造ながらもキャラクター性豊かなフィアット500は、アニメーションでダイナミックに動かすのに適していたのです。
さらに、超一流の怪盗が、あえて質素な大衆車を乗りこなすというスタイルは、彼の「粋」や「遊び心」を表現するのに最適でした。この選択によって、フィアット500はルパン三世のキャラクターを象徴する重要なアイコンとなったのです。
旧車?劇中のスペックは?

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ルパンの愛車フィアットNUOVA 500は、1957年に登場した歴史的なモデルであり、まぎれもない「旧車」です。実車のスペックは、現代の基準で見ると非常に控えめなもので、パワフルな車とは言い難いものでした。
しかし、ひとたびアニメの世界に入ると、この小さな車は信じがたいほどの超高性能マシンへと変貌します。特に映画『ルパン三世 カリオストロの城』で見せた活躍は圧巻で、本来は非力なエンジンにスーパーチャージャーを搭載して猛然と加速し、追っ手を振り切るカーチェイスを繰り広げました。
そればかりか、タイヤに吸盤を付けて垂直な城壁を駆け上がるなど、物理法則を超越した驚異的な性能を発揮します。
このように、実車の慎ましいスペックと、劇中での超人的な活躍との間にある大きなギャップこそが、ルパンのフィアットを特別な存在にしています。以下の表は、実車と劇中での性能の違いをまとめたものです。
項目 | 実車(フィアット NUOVA 500) | 劇中(カリオストロの城など) |
---|---|---|
エンジン | 空冷直列2気筒 OHV | スーパーチャージャー搭載(後付け) |
排気量 | 479cc~594cc | 不明(大幅なパワーアップ) |
最高速度 | 約95km/h | 追跡車を軽々と振り切る高速性能 |
登坂能力 | 一般的な坂道を想定 | 垂直に近い城壁を登る驚異の能力 |
特殊装備 | 標準装備は特になし | ロケット弾、吸盤タイヤ、水中走行機能などの特殊装備多数 |
ルパンカラーはどれ?

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「ルパンのフィアット」と聞いて、ほとんどの人が思い浮かべるのは、映画『ルパン三世 カリオストロの城』で鮮烈な印象を残した「クリームイエロー」のボディカラーではないでしょうか。このカラーリングは、ルパンのフィアットを象徴する色として広く認知され、後年のコラボレーショングッズや限定車でもたびたび採用されています。
ただし、アニメシリーズを通して常にこの色だったわけではありません。実は、TVシリーズPART1でフィアット500が初めて登場した際、ボディカラーは白に近い色でした。その後、TVシリーズPART2の最終回で黄色いフィアットが登場し、『カリオストロの城』でそのイメージが不動のものとなった経緯があります。
さらに、TVシリーズPART5では青いストライプが施されたアバルト仕様のモデルが登場するなど、作品ごとに異なるバリエーションを見ることができます。
これは、各シリーズの世界観や作風に合わせて、車の見せ方にも変化が加えられているためと考えられます。したがって、「ルパンカラー」はクリームイエローが代表的ですが、唯一の正解というわけではなく、ファンにとってはそれらの違いも楽しみの一つとなっています。
プラモデルも人気

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ルパン三世に登場するフィアット500は、そのアイコニックな存在感から、数多くの模型メーカーによってプラモデル化され、今なお根強い人気を誇っています。これらの製品は、ファンがアニメの世界観を立体的に楽しむための素晴らしいアイテムです。
市場には、手軽に組み立てられる1/24スケールのキットが最も多く流通しており、初心者からベテランモデラーまで幅広く楽しむことができます。多くのキットには、ルパンや次元といったキャラクターのフィギュアが付属しており、劇中の名シーンを卓上で再現することが可能です。
さらに、より本格的なモデルとして、1/12スケールの大型ダイキャスト製完成品なども存在します。これらの高級モデルでは、『カリオストロの城』で描かれたスーパーチャージャー付きのエンジンや、ルーフに積まれた野営道具といった細かなディテールまで忠実に再現されており、コレクターズアイテムとして非常に高い価値を持っています。
自分で組み立てる楽しみだけでなく、完成品を飾って楽しむ選択肢もあるのが、ルパンのフィアット関連商品の魅力でしょう。
フィアットとルパンコラボのモデルと購入ガイド

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- ルパンモデル仕様の特別装備
- 限定車一覧とその値段&価格
- もう買えない?中古で探す方法
- やめとけと言われる理由
- 乗ってる女性の評判は?
ルパンモデル仕様の特別装備

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フィアットは、長年にわたるルパン三世との特別な関係を記念して、公式にコラボレーションした限定車を発売しています。2024年9月に発表された「フィアット 500/500C SPECIAL EDITION」は、その最新のルパンモデルであり、ファンならずとも欲しくなるような特別な装備が満載です。
このモデルには、ルパンの世界観を内外装で表現する7つの特別なアクセサリーが標準で装備されています。エクステリアでは、フィアットとルパンのコラボを証明するエンブレムバッジがサイドに輝き、リアガラスにはルパン一味のシルエットを描いたデカールが施され、一目で特別な一台であることが分かります。
インテリアに目を向けると、ルパン三世のイラストが入ったドリンクホルダープレートやシートサイドオーナメント、さらにはコラボロゴが刺繍されたフロアマットやラゲージフルカバーが装備され、車内の雰囲気を盛り上げます。
これらに加え、特典として1/24スケールの黄色いフィアット500Fのミニカーが付属するなど、所有する喜びを隅々まで感じられる仕様となっています。
限定車一覧とその値段&価格

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公式のフィアット ルパン三世コラボレーションでは、これまでにも魅力的な限定車がファンの心を掴んできました。最新の例である2024年9月発売の「500/500C SPECIAL EDITION」は、その値段と価格のバランスが大きな魅力です。
前述した7点もの特別装備が追加されていながら、メーカー希望小売価格はベースモデルの2,590,000円(税込)から据え置かれました。これは、ファンにとって非常に価値のある価格設定と言えます。
過去には、直接的な公式コラボではありませんでしたが、『カリオストロの城』のボディカラーを再現したかのような「バニライエロー」の限定車が数回にわたり発売され、その都度、即完売となるほどの人気を集めました。
これらの限定車は、その希少性から中古車市場ではプレミア価格が付くことも珍しくありません。新車での購入を狙う場合は、フィアット公式サイトからの情報を迅速にキャッチすることが鍵となります。一方、過去のモデルを探す際は、信頼できる中古車販売店で、車両の状態と価格を慎重に吟味することが大切です。
もう買えない?中古で探す方法

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「ルパンが乗っているようなフィアット500に乗りたいけれど、もう新車では買えないの?」という声が聞かれます。結論から言うと、ガソリンエンジンを搭載した現行モデルの「フィアット500」は、2024年5月に日本向けの生産が正式に終了しました。
したがって、新車で手に入れるには、全国の正規ディーラーに残っている在庫車を探すしかありません。
新車での購入が困難になった現在、主な選択肢は中古市場での探索となります。フィアット500は日本国内でも人気の高いモデルだったため、中古車の流通量は比較的安定しています。大手の中古車情報サイトなどを利用すれば、年式や走行距離、ボディカラーといった条件で絞り込み、希望に近い一台を見つけ出すことが可能です。
ただし、中古で探す際にはいくつか注意すべきポイントがあります。特に、ルパンカラーとして人気のイエロー系の個体や、過去に発売された限定車は、他のカラーやグレードに比べて高値で取引される傾向にあります。
また、旧世代のモデルでもあるため、年式相応の経年劣化は避けられません。購入を検討する際は、車両の状態を自分の目で確かめるか、信頼できる第三者機関の鑑定書が付いている車両を選ぶと安心でしょう。
やめとけと言われる理由

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フィアット500の購入を検討する中で、「やめとけ」といったネガティブな意見を見かけることがあるかもしれません。これは、主に車が持つ独特の個性や、現代の日本車とは異なる設計思想に起因するもので、事前に理解しておくべき注意点でもあります。
デュアロジックトランスミッションの特性
最も多く挙げられるのが「デュアロジック」というセミオートマチックトランスミッションの癖です。これはマニュアル車をベースに自動変速を行うシステムで、一般的なオートマ車(AT車)のようにスムーズに変速するのではなく、アクセル操作に合わせて一呼吸置くような独特の挙動を示します。
この感覚に慣れないと、ギクシャクとした乗り心地に感じられることが、「やめとけ」と言われる最大の理由です。
実用性に関する評価
また、コンパクトなボディゆえに、後部座席や荷室のスペースは限られています。乗り心地も、現代の同クラスの車と比較するとやや硬めに感じられるかもしれません。これらの点から、実用性を最優先するユーザーにとっては、不便に感じる場面があることも事実です。
しかし、これらの点はすべてフィアット500が持つ「味」であり、個性でもあります。意のままに操る楽しさや、他にはないデザインを愛する多くのファンにとっては、デメリットではなく魅力の一部と捉えられています。
乗ってる女性の評判は?

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フィアット500は、そのキュートでファッショナブルなデザインから、乗ってる女性が非常に多い車種として知られています。丸みを帯びた愛らしいフォルム、ポップなカラーバリエーション、そしてレトロ感のあるおしゃれな内装は、多くの女性オーナーを魅了してきました。
女性からの評判としては、何よりもまずデザイン性の高さが挙げられます。「見ているだけで気分が上がる」「自分のスタイルに合う」といった声が多く、単なる移動手段としてではなく、ファッションアイテムの一部として楽しまれています。
また、そのコンパクトな車体は、日本の狭い道での取り回しや駐車がしやすいため、運転に自信がない方でも安心できるという実用的なメリットも評価されています。
一方で、坂道での発進時など、デュアロジックトランスミッションの操作に少し慣れが必要という声も聞かれます。また、友人や家族を乗せる機会が多い方や、大きな荷物を頻繁に運ぶ方にとっては、スペースの狭さが気になるかもしれません。
総じて、実用性一辺倒ではなく、日々の運転に楽しさやときめきを求める女性にとって、フィアット500は非常に満足度の高いパートナーとなっているようです。
総括:フィアットのルパンコラボについて
この記事のポイントをまとめます。
ルパン三世の愛車は2代目フィアットNUOVA 500である
登場のきっかけは作画監督を務めた故・大塚康生氏の愛車だったこと
一流の怪盗があえて大衆車に乗る「粋な外し」がキャラクターを際立たせた
実車は非力な旧車だが劇中では物理法則を無視したスーパーマシンとして描かれる
最も有名なボディカラーは『カリオストロの城』に登場したクリームイエロー
アニメシリーズによっては白やアバルト仕様など異なるカラーで登場する
ディテールまで再現した精巧なプラモデルも各社から発売され人気が高い
フィアット公式によるルパン三世とのコラボレーションも積極的に展開
2024年の限定車は7種類のファン垂涎の特別アクセサリーが付属
限定車の値段は多くの特別装備がありながらベースモデルの価格から据え置き
フィアット500のガソリンモデルは2024年5月で日本向け生産が終了した
新車はディーラー在庫限りとなり中古市場での入手が中心
独特の変速フィールを持つデュアロジックが「やめとけ」と言われる一因
コンパクトでおしゃれなデザインは乗ってる女性からも高い支持を得ている
公式コラボキャンペーンでは限定オリジナルグッズのプレゼント企画も実施された