
フィアット公式
アバルトとフィアットの違いというキーワードで検索されている方は、おしゃれなイタリア車に興味をお持ちかもしれませんね。
街中で見かけ、どこか似ていて魅力的な車ですが、アバルトとフィアット、この二つのブランドの関係性や、アバルト500とフィアット500の間にどのような違いがあるのか、情報をお探しかもしれません。
価格帯や中古の車情報、中には「やめとけ」といった声や「日本から撤退するの?」といった不安な噂まで、購入を検討する上で知りたい内容は多岐にわたると考えられます。
年収いくらから買えるのかといった経済的な側面や、後悔しないためのポイントまで、この記事ではそうした疑問を解消し、あなたが適切な車選びをするための手助けをいたします。
記事のポイント
- 両ブランドとしての成り立ちと関係性
- 各モデルの具体的な性能差やデザインの特徴
- 購入費用や維持費に関する現実的な情報
- 購入時の注意点や将来性に関する懸念点
アバルトとフィアット、その違いを解説

フィアット公式
- 両ブランドの関係性
- 似てるようで異なる車の特徴
- フィアット旧500と現行500の比較
- アバルト595と695の主な違い
- 新車価格と中古車価格の比較
両ブランドの関係性

ラグジュアリーモーターズ・イメージ
フィアットとアバルトは、切っても切れない深い関係にあります。フィアットは1899年にイタリアで創業した歴史ある自動車メーカーである一方、アバルトは1949年にカルロ・アバルトによって設立されたチューニングメーカーとして知られています。
当初、アバルトはフィアット車をベースに、より高性能なレーシングカーやスポーツモデルを開発していました。言ってしまえば、フィアットの車にアバルトがモータースポーツの魂を吹き込み、走りの楽しさを追求してきた、という背景があります。
これは、ドイツのメルセデス・ベンツとAMGのような関係性と考えると分かりやすいかもしれません。メルセデス・ベンツが製造する市販車に、AMGがチューニングを施し、高性能モデルへと昇華させるように、アバルトもフィアットの車をベースに独自の技術と哲学を加えてきました。
現在では、アバルトはフィアットグループの傘下ブランドとして、スポーツモデルの開発・製造を専門に行っています。したがって、アバルトの車は、フィアットの車から派生した、よりスポーティな性格を持つモデルであると理解できます。
似てるようで異なる車の特徴

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アバルトとフィアットの車は、外観が似ていると感じるかもしれません。特に、アバルト500やアバルト595は、フィアット500をベースにしているため、シルエットは共通しています。しかし、その中身や細部のデザインには明確な違いがあるのです。
主に、フィアット車はその親しみやすいデザインや、日常使いでの快適性、そして経済性を重視して開発されています。例えば、ボディ同色のポップなインストルメントパネルや、明るい内装色など、おしゃれで開放的な雰囲気が特徴です。エンジンも、環境性能や燃費効率に優れた小排気量エンジンが中心となります。
一方で、アバルト車は、スポーツ性能を極限まで高めることを目指しています。エクステリアには、インタークーラー冷却用エアインテーク付きのフロントバンパーやディフューザー一体型リアバンパーなど、機能性を追求したエアロパーツが採用されています。
これにより、ワイルドでアグレッシブな印象を与えています。内装も、ヘッドレスト一体型のスポーツシートや、ブラックを基調としたスポーティなコックピットが特徴です。エンジンの排気量も大きく、より高出力・高トルクのターボエンジンが搭載されており、走行性能は格段に向上しています。
同じボディパネルを使用しながらも、アバルトの車は、低められた車高やインチアップされたホイールなど、より存在感のあるスポーティなスタイリングを実現しているのです。
以下に、両ブランドの主な特徴をまとめました。
特徴 | フィアット | アバルト |
---|---|---|
コンセプト | 日常使い、経済性、親しみやすさ | スポーツ性能、ドライビングの楽しさ、個性 |
エクステリア | 丸みを帯びたかわいらしいデザイン、明るい内装 | スポーティなエアロパーツ、アグレッシブな印象、黒基調の内装 |
エンジン | 小排気量、燃費効率重視 | 高出力ターボエンジン、走行性能重視 |
走行性能 | 快適性、取り回しの良さ | スパルタン、クイックなハンドリング |
フィアット旧500と現行500の比較

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フィアット500には、複数の世代が存在します。特に、ルパン三世の愛車としても広く知られる旧型のフィアット500(通称:チンクエチェント)と、2007年に登場した現行モデルのフィアット500では、そのコンセプトやメカニズムに大きな違いがあります。
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旧型のフィアット500は、1957年から1975年まで生産されたリアエンジン・リアドライブ(RR)のコンパクトカーです。当時のイタリアの国民車として大ヒットし、シンプルで愛らしいデザインが特徴でした。この車は、狭い道での取り回しの良さや、手頃な価格が大きな魅力でした。
対して、現行のフィアット500は、2007年に「現代版チンクエチェント」として登場しました。これは、過去のアイコン的なモデルを現代の技術で再解釈した「ヘリテイジライン」の一環であり、フォルクスワーゲン・ニュービートルやミニ(BMW)と同様のアプローチです。
現行モデルは、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)を採用し、安全性や快適性、環境性能が大幅に向上しています。
デザインは旧型をイメージした丸みを帯びたボディが特徴ですが、メカニズムは全く異なるものです。そして、2020年には電気自動車専用モデルのフィアット500eも登場し、時代の変化に対応しています。
アバルトのモデル名にも「500」が冠されることがありますが、これは基本的に現行のフィアット500をベースにしたモデルを指します。アバルト500は、フィアット500の優れたデザインとコンパクトさを生かしつつ、アバルト独自のチューニングによって走行性能を向上させたモデルです。
以下に、旧500と現行500の主な比較点をまとめました。
特徴 | 旧フィアット500(チンクエチェント) | 現行フィアット500 |
---|---|---|
生産期間 | 1957年 - 1975年 | 2007年 - 現在 |
駆動方式 | リアエンジン・リアドライブ(RR) | フロントエンジン・フロントドライブ(FF) |
コンセプト | 国民車、実用性 | ヘリテイジ、デザイン、現代性 |
主なエンジン | 空冷直列2気筒 | 直列2気筒/4気筒、EVも設定あり |
安全性・快適性 | 現代の基準では限定的 | 大幅向上 |
アバルト595と695の主な違い

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アバルトのラインアップには、アバルト595とアバルト695というモデルが存在します。これらはどちらもフィアット500をベースにした高性能モデルですが、その性能と位置づけには明確な違いがあります。
アバルト595は、アバルトのベーシックなスポーツモデルとして位置づけられており、もともと2007年にアバルト500として登場し、その後2017年以降に「595」の名称に統一されました。
エンジンは1.4L直列4気筒ターボエンジンを搭載しており、最高出力は145PSから設定されています。これは、軽量なボディに対して十分なパワーであり、刺激的な走行が楽しめます。トランスミッションは、5速MTまたはATモード付き5速シーケンシャルが用意されています。
一方、アバルト695は、595よりもさらに高性能で、よりサーキット走行や純粋なスポーツドライビングを意識したモデルです。695の歴史は古く、1964年にアバルト595の排気量アップ版として登場。現代では、アバルトのフラッグシップモデルとして、より高出力なエンジンや、専用の足回り、ブレーキなどが奢られています。
例えば、限定モデルや特別な仕様のモデルに「695」の名称が使われることが多く、より特別な存在とされています。
単純に言ってしまえば、595は高性能スポーツモデルであり、695はその性能をさらに突き詰めた、よりスパルタンで妥協のないモデルであると考えられます。
以下に、アバルト595と695の主な違いをまとめました。
特徴 | アバルト595 | アバルト695 |
---|---|---|
位置づけ | ベーシックなスポーツモデル | フラッグシップ、より高性能・限定的 |
最高出力 | 145PS~(モデルによる) | 180PS~(モデルによる) |
装備 | スポーツシート、基本的なエアロパーツ | 専用サスペンション、高性能ブレーキ、軽量化パーツなど |
価格帯 | 比較的手頃なスポーツモデル | 高価、希少価値が高い |
走行特性 | 街乗りからスポーツ走行まで対応 | サーキット走行も視野に入れたスパルタンな特性 |
新車価格と中古車価格の比較

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アバルトとフィアットの車は、そのブランドの位置づけや性能の違いから、新車価格と中古車価格にも差があります。
フィアット車の新車価格は、一般的にアバルト車よりも手頃に設定されています。これは、フィアットが日常使いや幅広い層に向けた車を製造しているためです。エントリーモデルであれば200万円台から購入できるモデルも多く存在し、中古車市場でも、フィアット車は幅広い価格帯で流通しており、比較的リーズナブルな価格で見つけることが可能です。
対照的に、アバルト車の新車価格は、フィアット車よりも高額になります。これは、高性能なエンジンや専用パーツ、チューニング費用などが加味されているためです。
例えば、アバルト595のエントリーモデルでも新車価格は400万円台からとなります。しかし、その分、走行性能や所有する満足感は格別です。
中古車市場では、アバルト595の前期型であれば、新車価格よりも大幅に安価に手に入れることが可能で、例えば、総額160万円から190万円程度で走行距離の少ない物件を見つけることもできます。ただし、人気の高いMT車や高出力モデルは、中古車でも比較的高値で推移する傾向にあります。
以下に、一般的な新車価格と中古車価格の目安を示します。
ブランド | 新車価格の目安(万円) | 中古車価格の目安(万円) |
---|---|---|
フィアット | 200~400 | 50~250(モデル、年式による) |
アバルト | 400~600以上 | 150~400以上(モデル、年式による) |
新車と中古車のどちらを選ぶかは、予算や求める性能、車の状態によって大きく異なります。両者の価格帯を理解した上で、自身のライフスタイルに合った選択をすることが大切です。
フィアットとアバルトの違いから見える魅力

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- アバルト595を購入して後悔しないために
- 両車の維持にかかる費用
- 購入をやめとけと言われる理由
- 年収いくらから買える?購入の注意点
- 日本から撤退する?ブランドの将来性
アバルト595を購入して後悔しないために

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アバルト595は、その刺激的な走りで多くのファンを魅了する一方で、購入後に後悔しないためにはいくつかの点を事前に把握しておくことが大切です。
まず、この車の最大の特徴は、そのスパルタンな乗り味にあります。一般的な乗用車と比較すると、サスペンションは硬く、ロードノイズも大きめに感じられるかもしれません。日常使いの快適性を最優先する方には、もしかしたら不向きな場合もあります。助手席に人を乗せる機会が多い方は、同乗者からの乗り心地に関する意見も考慮に入れると良いでしょう。
一方で、運転の楽しさを追求する方にとっては、これほど痛快な車はなかなかありません。クイックなハンドリングと、ターボエンジンがもたらす弾けるような加速感は、運転好きにはたまらない魅力です。事前に試乗し、ご自身の運転スタイルや求める快適性と、アバルト595が提供する走行性能がマッチするかどうかを確かめることを推奨します。
両車の維持にかかる費用

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アバルトやフィアットの車を所有する際には、購入費用だけでなく維持費も考慮に入れる必要があります。維持費には、ガソリン代、自動車税、車検費用、メンテナンス費用、そして保険料などが含まれます。
ガソリン代に関しては、アバルト車はハイオクガソリン指定であるため、レギュラーガソリン車と比較して燃料費が高くなる傾向があります。また、スポーツ走行を楽しむ頻度が高ければ、燃費はカタログ値よりも悪化する可能性があります。
メンテナンス費用については、国産車と比較して部品代が高めになることや、専門知識を持つメカニックがいるディーラーや専門店での整備が必要になる場合があります。定期的なオイル交換や消耗品の交換はもちろんのこと、高性能モデルゆえに特別なメンテナンスが必要になるケースも考えられます。
自動車税は排気量に応じて決まりますが、アバルト595の1.4Lエンジンであれば、一般的な乗用車と同程度の税額となります。保険料は、車両保険の有無や、運転者の年齢、走行距離などによって大きく変動しますが、スポーツモデルであるアバルトは、保険料が高めに設定されることもありますので、事前に見積もりを取っておくことをおすすめします。
以下に、維持費の主な内訳をまとめました。
項目 | 説明 | 考慮すべき点 |
---|---|---|
ガソリン代 | ハイオク指定、燃費は運転スタイルに左右される | スポーツ走行が多いと費用増 |
自動車税 | 排気量に応じて課税 | 1.4Lエンジンであれば一般的な税額 |
車検費用 | 定期的な法定点検と整備費用 | 国産車と比較して部品代が高めになる可能性 |
メンテナンス費 | オイル交換、消耗品交換、専門整備 | 専門知識を持つ店舗での整備が必要、高性能ゆえの特別費用も発生する可能性 |
任意保険料 | 車両保険の有無、運転者の属性による | スポーツモデルは保険料が高くなる傾向がある |
購入をやめとけと言われる理由

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アバルトやフィアットの購入を検討していると、「やめとけ」といった否定的な意見を耳にすることがあるかもしれません。これにはいくつかの理由が考えられますが、主に「乗り心地が硬い」「維持費が高い」「実用性に欠ける」といった点が挙げられます。
前述の通り、アバルトはスポーツ性能を重視しているため、一般的な乗用車に比べると乗り心地は硬めです。路面の凹凸をダイレクトに感じやすく、長距離移動や日常の通勤で利用する際には、この点がストレスになる人もいるでしょう。
また、維持費についても、ハイオク指定の燃料費や、国産車に比べて高価な部品代、専門的なメンテナンスが必要になることなどから、予想以上に出費がかさむ可能性を指摘されることがあります。
さらに、フィアットについては、コンパクトなボディサイズゆえに、後部座席の居住空間やラゲッジスペースは限られています。家族での使用や、多くの荷物を積む機会が多い方にとっては、実用性に欠けると感じるかもしれません。
しかし、これらはアバルトやフィアットが「運転の楽しさ」という一点に特化しているがゆえの特性でもあります。つまり、「やめとけ」という声は、その車の特性が、乗り手のライフスタイルや価値観に合わない場合に発せられることが多いのです。これらの点を理解し、ご自身のニーズと照らし合わせることが、後悔のない購入につながります。
年収いくらから買える?購入の注意点

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車を購入する際、多くの方が気になるのが「年収いくらから買えるのか」という点ではないでしょうか。アバルト595は、新車価格が400万円台からと決して安価ではありませんが、中古車であれば100万円台後半から狙うことも可能です。
一般的に、車の購入費用は年収の半分程度が目安と言われることもありますが、これはあくまで目安であり、個人のライフスタイルや貯蓄、その他の支出によって大きく異なります。
車のローンを組む場合、毎月の返済額が家計を圧迫しないよう、無理のない範囲で計画を立てることが重要です。また、車両本体価格だけでなく、自動車税、保険料、駐車場代、ガソリン代、メンテナンス費用など、年間の維持費も考慮に入れる必要があります。
購入時には、車両の状態を細かくチェックすることが大切です。特に中古車の場合、走行距離や年式だけでなく、修復歴の有無、エンジンやトランスミッションの状態、定期的なメンテナンス履歴などを確認しましょう。
もし可能であれば、信頼できる専門店で車両の診断を受けることも検討してください。そして、購入後のアフターサービスや保証についても、事前に確認しておくことが、安心してカーライフを送るための鍵となります。
日本から撤退する?ブランドの将来性

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一部で「アバルトが日本から撤退するのではないか」という懸念の声が聞かれることがあるかもしれません。これは、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とグループPSAが統合し、ステランティスという新たな自動車グループが誕生したこと、そして過去に一部のブランドが日本市場での展開を縮小した事例があるためと考えられます。
しかし、現時点では、アバルトブランドが日本市場から撤退するという公式発表はありません。むしろ、ステランティスジャパンとして、日本における販売網の再編や、新モデルの導入を積極的に進めている状況です。例えば、アバルト初となる電気自動車「アバルト500e」の日本導入も発表されており、ブランドとしての継続的な展開が期待されます。
世界の自動車市場は常に変化しており、各メーカーは戦略を柔軟に調整しています。ただし、アバルトは世界中に熱心なファンを持つユニークなブランドであり、特に日本市場においても根強い人気を誇っています。
これらの要因を考慮すると、すぐに日本から撤退するという可能性は低いと考えられます。ブランドの公式情報や、ステランティスジャパンの発表を定期的に確認することが、最新の情報を得る上で最も確実な方法です。
総括:アバルトとフィアットの違いについて
この記事のポイントをまとめます。
アバルトとフィアットは互いに影響し合う関係を持つブランド
フィアットは日常使いや経済性を重視したモデルが中心
アバルトはフィアット車をベースに走行性能を追求したスポーツモデル
車体のシルエットは似ているが細部のデザインや性能は大きく異なる
アバルト500はフィアット500をベースにした高性能車
アバルト595はアバルトのベーシックなスポーツモデル
アバルト695は595よりもさらに高性能でスパルタンなフラッグシップモデル
新車価格はアバルトの方が高額に設定されている
中古車市場ではアバルト595の前期型は比較的リーズナブルに購入可能
乗り心地はアバルトの方が硬くロードノイズも大きめ
維持費はアバルトの方が燃料費や部品代で高くなる傾向がある
アバルトの購入を検討する際は試乗が不可欠
車の購入費用は年収だけでなく維持費も考慮に入れるべき
アバルトが日本から撤退する公式発表は現在ない
ブランドの将来性はステランティスジャパンの戦略に注目すべき